みなさんこんにちは。
3月に入り、三寒四温を繰り返しながらやっと温かい穏やかな空気を感じられるようになりました。
いつもの道を歩いていると、

「春を持ってきたよ。」
とわたしに声を掛けるように次々と桜の花がひらいてきました。
そんな心地よい春、弟の赤ちゃんであるわたしの甥が生まれました。
まだ生まれたて、ほやほやの赤ちゃんです。
みんな大喜びで、両親との写真共有アプリには毎日たくさんの写真が追加され、両親は何度もまゆをさげながら見つめています。
本当に嬉しい様子です。
そんな幸せの中、どことなく雰囲気が変わり寂しさを感じた人物がいます。
それは・・・・・
弟です。
母が喜びのあまり、わたしと赤ちゃんを見に行った次の日、今度は祖母を連れて行ったそうです。
優しい母は祖母を早く会わせてあげたいと思い、連れて行ったのでしょう。
ですが・・・
弟と母の気持ちに少しすれ違いがあったようです。
弟は、嫁の体調や体力が心配だったのでしょう。
それを聞いたわたし、どちらの気持ちも理解ができ、なんとも言えない気持ちでした。
また後日、New Born撮影会があり、わたしも趣味のカメラを持って参加させてもらいました。
初めての参加で、とてもワクワクし、変にやる気になってしまったわたしは、弟夫婦に
「今度わたしに撮らせて。」と言いました。
弟嫁は、快く
「いいですよ。」と言ってはくれましたが、
弟は「やめとこう、○○(赤ちゃん)が体力使うけん。」と一言。
わたしは内心
「そんな本番のように、長い時間撮ろうと思ってないのにな・・・」
と思っていました。
最近、一緒に育ってきたはずの弟がなんだか違う方向というか少し遠いところに向かっているような、なんだかそんな気がしたのです。
それと同時に
「初めての子育てで心配なんだろうな。」
とも感じました。
あまり気にもとめず、次の日を迎えわたしはある人生の先輩の話を聞くことがあったのです。
その方からこんな質問がありました。
「人生において大切なもの、一番大切なものってなんだと思う?」
みなさんは何だと思いますか?
わたしはこう答えました。
「命(いのち)」
その方は
「そう!」
「仲間やお金、たくさん大切なものがあるけど、一番は命。」
そんな話があったあと、先ほどの弟の話と深く結びついたものがあったのです。
「弟が今目の前で見ているものは、命だ。」
ということ。
目の前に現れた小さな命、それを弟なりに大切に守り抜こうと一生懸命なんだと。
弟も友人の赤ちゃんなどを見に行った経験は何度もあるでしょう。
ですが、新たな命を迎える例えようのない喜びに加え、父になって守っていくという大きな責任感を果たそうとしているんだと。
あたりまえかもしれませんが、赤ちゃんの顔も手も足も全てが小さくて、かわいくて、それと同時にこんな小さな体だけど、
「生きて欲しい、無事に大きくなって欲しい。」
そんな切なる思いと愛情がつまっているのです。
やわらかで、小さすぎるその体から泣き声がしなくなると
「ちゃんと呼吸してるのかな?」
「動いているかな?」
と心配になるほどの小ささ。
赤ちゃんの世話をする弟の背中は少し不安そうに見えますが、これから赤ちゃんの成長と共に自信をつけ大きく立派な背中となり、甥もその背中を見てりりしく育ってくれることでしょう。
弟の嫁は保育士。とてもできた嫁なのですが、
そんな心強い育児のパートナーにミルクのあげ方やオムツの替え方、沐浴のさせ方など手とり足取り教わっているようです。
わたしたちも記憶に浅いですが、そうやって愛され育てられ大人になり、といった歩みがあったはずです。。。
「命」
大切にされ大切にして繋いでいくもの。
一人にひとつの尊いもの。
これが原点であり全てです。